天然と養殖Ⅲ(創作昔話編)
時が経つのは早いもので前回投稿が2年半前でした。
天然物の先輩も脂がのって働き盛りではありますが
天然物にしか出せない良さ、というものをしっかり表現してくれています。
過去の投稿もよろしければご覧くださいませ。
天然と養殖Ⅰ
天然と養殖Ⅱ
さて、「人生山あり谷あり」という言葉がありますが皆さんはどのような意味だと思いますか?
調べてみたところ「良いこともあれば悪いこともあるということ。 災難がとにかく続き、踏んだり蹴ったりな状態のこと。」
という意味だそうです。
とあるチラシにこの言葉が書いてあり、先輩に見せてみました。
さすが私の先輩。
普通で終わるはずがありません。
「金山あり谷あり…?どういう意味?」
いや、こっちが聞きてぇわ。昔話かな?
私なりにその昔話を作ってみました。
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【金山あり谷あり】作:K.N.
むかしむかし、あるところに金がたくさん取れる山があったそうな。
たくさんの金が取れることもあり、働く人がが各地から押し寄せ
金が見つかる前の静けさが嘘のよう。
村は活気で溢れていた。
そんなある日、金の噂を聞きつけた隣町の地主がやってきて
山の所有権を無理やり全て奪ってしまった。
地主は強欲なことで知られており、働く人たちに分配されていた賃金は
地主が中抜き。徐々に人口が減っていった。
「わしはもうここではやっていけん。」
みな口を揃えてこう言い放ち、村から去っていった。
「わし一人でもやっていける。十分なカネが稼げるじゃろぉて。」
地主は1人で入山し、金を取ることに。
「ワッハッハッハ!これだけあれば一生遊んで暮らせるわぃ!」
運び出そうとしたその時!
作業道が崩れ、金もろとも地主は谷底に落ちてしまった。
そこは以前いた作業者たちは絶対に使わない地盤が緩い道だったのだ。
事故が起きたことで金山は閉山。
その後も金目当てに集まる人たちが隠れて侵入するようになったが
帰ってきた人は1人もおらんかったそうな。
欲をかけば不幸が訪れる、という意味を込め
「金山あり谷あり」という昔話として村に伝わっているという。
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これが私の先輩が言いたかったことではないでしょうか。
欲深き私への忠告、そう受け止めました。
さすが先輩!これからも付いていきます!
K.N.