心の栄養
ある日のこと
私は14時に歯医者を予約していました。
当日はラッキーなことに信号にかかることなくスムーズに歯医者まで辿り着きました。
昼からの診察は14時受付開始となっていたのですが
私はトイレに行きたくなって13時45分に入りました。
案の定受付にも待合いにも誰もおらず私はトイレに一目散に向かいました。
トイレから出ると狭い待合いには歳の頃なら30歳くらいの女性が一人受付箱に診察券を入れた状況で
座っていました。
私も診察券を受付箱に入れてその女性の隣に座りました。
13時50分を過ぎたころ、ようやく受付の人が現れてコロナ禍ならではの検温を私たちに始めました。
検温が終わり受付の人がその場を離れようとした瞬間隣の女性が意を決したように甲高い声で恥ずかしそうに
「私一番ではありません!!」と声を上げたのです。
これには思わず笑うしかありませんでした。
同時に何故か清々しい気持ちになりました。
最近何をするにも自分が一番、自分さえよければ良いと思える光景を目にすることがあります。
そんな時寂しい気持ちになります。
「私一番ではありません。」と恥ずかしそうに大きな声言ってくれた女性に
『心の栄養』をもらえた気持ちで一杯です。
ありがとう・・・
診察の順番ですが同時に呼ばれて入りました。
I・K