手間を愉しむ
みなさんは普段写真を撮るとき何で撮っていますか？
最近はスマホのカメラも高機能化しており、だいたいの場面では
スマホで撮影されているのではないでしょうか。
スマホであればサッと構えてパッと撮影、すぐに確認、加工、そして
SNSにアップロードといった具合でとにかく手間が掛かりません。
私もカメラが好きでデジカメを何台か持っていますが、最近はほとんど
持ち出さず普段はスマホで済ませている状態です。
そんな折、といっても昨年末のことですが、久し振りに実家に顔を出した際
たまたま居合わせた兄とカメラ話で盛り上がり、母が「私も持ってるよ」と
押入れの奥からカメラを引っ張り出してきました。
それは祖父が生前使っていた古い(製造は66年前！！)フィルムカメラで
かなり昔に母が譲り受けていた物でした。
動きはするけど母ももう使うことがないとのことで私が譲り受けることに。
いわゆるマニュアル式といって電池を使わず全てが手動式のカメラです。
撮影するにもかなり手間(とお金)が掛かります。
フィルムを装填
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シャッター巻き上げ
↓
カメラとは別に露出計でその場の明るさ等を計測
↓
絞りを調整
↓
シャッタースピードを調整
↓
ピントを調整
↓
撮影
↓
シャッター巻き上げからの繰り返し
30枚程度のフィルムを撮影し切ったら写真屋に現像に出して
それが戻ってきてやっと写真として確認できます。
スマホなら数秒で済む工程が場合によっては数週間掛かります。
普通ならこんな手間が掛かることしません。
ですがこの手間が楽しいんです。
ひとつひとつの操作に意味があって、その操作によって結果が
どう変わるのか想像を巡らせる。
普段の生活では何事も如何に手間を減らすかをよく考えますが
このカメラで撮影していると、その手間ひとつひとつを丁寧に
こなすことの大切さを改めて思い出させてくれる気がします。
コロナ禍の影響もあり最近は全然持ち出せていませんが
落ち着いたらまた持ち出して手間を愉しもうと思います。
2020.02.22【８９８９バンドアワー】にて
T.Y.
