年越せたあの日
皆様、年末年始はどのようにお過ごしでしたか。
2020年になって21日も経って今更ですが、正月の話を。
といっても今年の正月ではなく、8年前、2012年に遡ります。
当時大学生だった私は、バイトが忙しいなどといって親不孝にも実家に帰らず、
年末年始を一人暮らしのアパートで過ごしていました。
大晦日、とんかつ屋でのアルバイトを終えた私は、
実家に帰省しなかったバイト仲間数人と共に鍋を囲み、
年を越すことにしておりました。
次の日のバイトは昼からということもあったので
2時ぐらいにはお開きになりました。
※この頃は朝まで飲むのが通例となっていました。
友人の家を出ると、酒と笑顔で緩んだ顔が一変、
外は極寒の島根、その中を歩いて帰る地獄が待っていましたが、
その寒さも慣れたもので、はやあしで家に帰り、シャワーを浴びました。
部屋を限界まで暖かくするべく、エアコンとストーブをどちらもつけたまま、床につきました。
それがよくなかった。
次の日の朝、アラームで目を覚まします。
バイトは昼からなので10時頃の起床です。
まだ大丈夫と思い、二度寝をしようと思い、携帯に手を伸ばしたとき、異変に気が付きました。
え、けむり?
いやいや、火?
よく見ると、
昨晩付けっぱなしにしていたストーブが布団と接触し、布団が燃えているのです。
一気に上体を起こして消火活動に取り組みますが、
寝ぼけていて正常な判断ができません。
とにかく近くにある毛布で火が出ているところを叩きました。
火はくすぶる程度だったためか、そんな方法でも消すことができましたが、
羽毛布団の中身、つまり羽毛が部屋中に舞い上がりました。
羽毛布団って本当に白い羽が入ってるんだなとか、
あれ?天国かな?とか思いながらぼーっと眺めていました。
眺めていたら本当にぼーっとしてきて羽毛布団だけでなく、
煙も部屋中に充満していることに気づき、急いで窓を開け放ち、家の外へ飛び出ました。
急いで深呼吸を数回繰り返し、ようやく頭が回り始めました。
アラームが鳴ってなかったら、一酸化炭素中毒で死んでたのでは・・・
と思うとぞっとしました。
元日にボヤ騒ぎで死にかけたうえに、布団までダメにしてしまいました。
バイト終わりに布団を買って帰りました。
夜部屋に戻ると焦げ臭いにおいと、白い羽がお出迎えしてくれていました。
涙ながらに片づけたことをよく覚えています。
この経験から以下の教訓を学びました。
① 正月は実家に帰ったほうがいい
② ストーブと布団の距離は離したほうがいい
③ 火事の際は一酸化炭素中毒にも気を配ろう
④ 羽毛布団の中には意外と白い羽がびっしり入っている
今年もこれらの教訓を守って、安全に年を越すことができました。
※酒を飲みすぎるな、が教訓に加わりそうですが。
Y.S