お坊さんの法力
今月中旬、先立って行った愛息子の七回忌の法要を執り行いました。
お坊さんから最初に所作について説明を受け、順に焼香、読経という運び。
久しぶりにお経を唱えさせていただいたので、途中詰まったりしたのは内緒です。
唱えながら、幼くして先立たせてしまったのであっちで寂しい思いをしてないかな?とかこれから随分と待たせてしまうな、などと考えながら読経していると色々と思いが募ってきて泣き出しそうになりましたが、グッと堪えました。
以降、集中してきちんと唱えさせていただき、全て読経が終わり、お坊さんが我々に振り返ってくださった時、そのお坊さんは汗だくでした。
それほど一生懸命に唱えてくださったのだ、と瞬時に理解でき、また泣きそうになりましたが、グッと堪えました。
最後に、お坊さんから私達に向け少しお話をいただきました。
普段からお経を読まれているので、力強いお声なのですが、口調は穏やかなので聞き入ってしまいます。
で、その話の中でお坊さんが私の心を見透かしたようなお話をしてくださいました。
「浄土真宗では、亡くなった方はその瞬間に仏様となり、我々が亡くなった時には極楽への案内役を務めてくれると信じられています。ですので長い時間待ったなどと思われる事もなくきちんと案内してくださいます。心強いではありませんか」
と、言われました。限界でした。涙を堪える事ができませんでした。
私は幼少時にお坊さんには法力がある、と祖父に言われた事をその時思い出しまして、もしかしたら法力というのは何か神がかり的な力の事ではなく、あちらの世界にいる方々とこちらにいる我々の心を繋ぐ力の事なんじゃないかと思いました。いや、是非そうあってほしいと思います。
とにかく先立った方々に恥じない生き方をせねば、と密かに決意しました。
今日で、7月も終わり、お盆も目の前です。
みなさん、お墓参りに行きましょうね。ご先祖様や親しい方々に会えますし、私達の声を聴きたいはずですので・・・
T.H