ツバキ文具店について
私の好きな作家さんの本について少しご紹介させていただきます
それは、小川糸さんです
「食堂かたつむり」「つるかめ助産婦」「喋々喃々」などを書いていらっしゃいます
彼女の紡ぐ小説の世界は、日々を愛おしみ、丁寧に暮らし、流れる時間はとても穏やかなのに、
清らかでどこか凛とした「空気感」を感じるとても不思議な世界です
今回ご紹介したいのは、「ツバキ文具店」です
丁度購入しようとしていたときに、たまたま友人からもらった本です
主人公の女性は今では珍しい「代書屋」(代書屋とは本人に代わって書類や手紙の代筆を行う
職業)を継いだ11代目です
お悔み、絶縁状、離婚の報告、痴呆になった妻へ他界した夫が天国から書いた手紙、
手術を前にした男性が最初で最後に送る初恋の人への手紙など内容は様々です
主人公は依頼人の意に沿って、その立場になり文章や字体を考え、
その時々に合わせた便箋や封筒、筆記具、切手を選んで書いています
例えば、手術を前に初恋の人に「ただ僕は生きているということを伝えたいだけ」という男性の為に、
主人公は ベルギー製のクリームレイドペーパー便箋に、セピア色のインクを選び、ガラスペンで
優しさと生きる意志を表現していたり、
「汚文字」に悩む美女と出会って心の綺麗な人が綺麗な文字を書くわけではありませんが
手紙がもつその人柄を滲み出させるような何か不思議な感情や感覚に触れた気がしました
もしよろしければ読んでみてくださいませ
余談ではございますが、
うさぎやで販売しております 「ガラス工房 a un ~ ア ウン ~ 」さんの
ガラスペンを皆様ご覧になられましたか?
手紙を書くことが好きな方でもそうでない方も、
光によりでさまざま色に変化するガラスペン 是非ご覧くださいませ
y.n