ローマの休日
岡山支店階段の踊場に映画 『ローマの休日』 のポスターがあります。中学生のころ一番好きな女優はオードリーヘップバーンでした。中でもローマの休日のアン王女役の彼女は特に素敵でした。 若いころバックパッキングでヨーロッパを歩いていた時期がありました。お金はほとんどありませんでしたが、時間はもてあますぐらいありましたのでローマのロケ地を何日もかけて探し回った事もありました。
街中で偶然出会った小娘が王宮を抜け出した王女と分かった新聞記者は、これを特ダネにしようと思い名所旧跡を案内し写真を取ってまわりました。しだいに淡い恋心が王女に生まれてきます。
ラストシーンの記者会見場で王女は、彼が新聞記者と分かり幻滅してしまします。でも彼は、その場で特ダネの写真を返してしまします。
一人の人間を絶対の窮地に陥れてまで少しのはした金とか、取るに足りない名誉を得ようとは彼はしなかったのです。 最後に一人寂しくその場を去る新聞記者は哀しさにつつまれていました。卑しいことをしようとした自己嫌悪と泡のように消えた恋心のせいだと思います。
もしチャンスがあればもう一度寝袋をもってヨーロッパを旅してみたいです。今度はアイスクリームぐらい買える小銭を持って。
ym